30代・異なる分野への転職に迷うあなたへ!

「30代。今までと違った仕事がしたーい!」「あれ?私の可能性って他にもあるんじゃない?」 そう考えているのは自分だけ?そんな風に思ったことはありませんか? 今回は「30代で今までと異なる分野の職業に転職した」方々に 「転職後の生活」について伺ってきました! 「30代で違う分野へ転職」をしたいという方は 是非、今回の記事を参考にしてください!

登場人物

 違ったことがしてたい!転職を迷っている Kさん

 キャリアアドバイザーエス

30代で違う分野への転職ってどうなの?

 Kさん、転職にどんな点で迷っていらっしゃるんですか?

 あのですね、私、今やっていることとぜんぜん違う職種にあこがれていて・・

 ほう!

 でも資格とかないし、経験もなし。今やっている仕事はもう10年くらいになるのでだいぶコツもわかっていて給料も安定しているんです。今の仕事を続ければ貯金もたまっていくだろうし老後も安心。

 老後の話とは早いですね!Kさん、まだ30代なのに。

 憧れだけで転職を考えてよいものか。親も心配すると思いますし。

 こうして話しに来ていただいたのですから、かなり現実的に転職のことを考えてはみたのでしょう? 本日はちょうど、30代で実際に今までと違う分野へ転職した人達の体験談が集まっています。参考までにちょっと見てみましょう。

★病院経理事務は資格が役立った!

“先輩データ(30代/女性)”
1.前職:ワインリテール営業
2.転職先: 病院経理事務補助
3.転職するために資格などは取ったか? > YES

割りとスムーズに転職できました。3社に応募し、その中から内定を貰いました。
未経験の業種であったが、職業訓練校にて3ヶ月経理事務の基礎について勉強をしました。
社会保険事務、会計ソフト、Excelについて学び、日商簿記検定3級を取得したことを面接ではアピールしました。

実際新しい仕事はいかがですか?

地道にコツコツと仕事を進めていく業務内容に満足しています。人間関係も良好な職場で働きやすいと思っていますが繁忙期はそれなりに残業が多くストレスはかかります。

30代で転職を考えている方へのアドバイス

やみくもにやる気や熱意をアピールするだけでは難しいと思います。
前職の実績内容の中から転職後の仕事へ生かせる共通項をあぶりだし、伝える事が大切です。
しかしそれだけだと、なぜ同業種での転職ではだめなのかと面接では問われるのは当然です。転職先の業種に対する研究について具体的にアピールするべきだと考えます。研究レポート提出でもアルバイトや派遣社員として経験を積んでからの転職でもよし、分かりやすく関連資格を取るのでもいいと思います。資格は取得していなくても○月の試験受験予定、などと勉強中でもアピールになると思います。

★興味あるアロマの仕事!結果は後から

“先輩データ(40代/女性)”
1.前職:ソフトウェア会社営業事務
2.転職先: アロマショップ店員
3.転職するために資格などは取ったか? > NO

アロマテラピーやハーブに興味があったので、そういう商品を扱っているお店に、片っ端から飛び込みで、求人募集があるかどうかを聞いて回りました。思いがけず、運良く2店舗目で、声をかけた店員さんが、もうすぐ退職予定で求人募集が出るとのことで、面接のお願いをしました。面接では、とにかく、ハーブが好きなこと、やる気、熱意を伝えました。

実際新しい仕事はいかがですか?

転職後の会社では、自分自身、ハーブには詳しかったのですが、アロマテラピーやオイルに関してはまだまだ勉強することがたくさんありました。スタッフの方々が丁寧に指導して下さいました。また、社内で資格を取るためのバックアップもありました。
お店にはたくさんのアロマオイルがありますし、専門書籍の取り扱いもあり、実践しなが勉強するうちに、豊富な知識を身に付けることができました。

30代で転職を考えている方へのアドバイス

30代でも、全然遅くはありません。
私自身は20代に勤務していた会社は大企業で安定していましたが、やはり自分がやりたいことが見つかったので、辞めることに後悔はありませんでした。実際に転職して、正社員という立場から契約社員に変わりましたが、頑張った結果、昇給しましたし、ボーナスも以前の会社より増えました。何よりも自分のやる気で、結果はあとからついてくると思います。

★大学の事務でも知識よりコミュ力!

“先輩データ(30代/男性)”
1.前職:信用金庫営業
2.転職先: 大学事務
3.転職するために資格などは取ったか? > NO

転職は比較的スムーズでした。金融や財務にかかる知識は、基本的にはどの業種でも必要とされていることや、特別に転職に向けて勉強したわけではないですが、金融での本部事務経験や自主的に取得していた資格(キャリアコンサルタント・知的財産管理技能士)が評価され、採用されました。営業職での対人の業務を行っていたことも、大学での教授・学生・外部との交渉に適していると思っていただけたようです。

実際新しい仕事はいかがですか?

大学と言う教育機関でありながら職員の教育は非常に下手らしく、新人の教育が上手く出来ておらず、中途採用者は彼らのフォローばかりです。知識を使うような場面は経営企画などの限られた部署のみで、私の部署ではほとんど無く、重要なのはコミュニケーション力ばかりです。学生とのコミュニケーションは「今時の若者」なのでたびたびイラッとしますが、教授とのコミュニケーションは上手くいっています。学力も高い学校のため、入学希望者減というような問題も少なく、日々の仕事はほぼルーティーンで張りがないと言えます。
とは言え、以前のようなノルマがほぼ無く、仕事への苦痛度合いが減ったので私は再度の転職は考えていません。

30代で転職を考えている方へのアドバイス

社会人になり10年程度同じ仕事をしていると知らず知らずのうちに「自分の考えや社会のルール=自分の会社のルール≒その業種のルール」になってしまっています。そのため、転職活動も偏って考えてしまいますので、広い視野で考えてみてください。
自分がこれまで考えていなかった中にも、なにか新たな発見があるかもしれません。
また転職先も、その企業にはその企業のルールがありますので、自分の過去の仕事の経験はありつつも「良いところは活かす」ものとして考えたほうが良いと思います。

★介護職は資格があった方が幅が広がる

“先輩データ(30代/女性)”
1.前職:クリーニング店
2.転職先: 介護職
3.転職するために資格などは取ったか? > NO

面接のときどうしてこの職種に?と言われたときは明確な理由を考えていなかったので焦ってしまいました。
自宅から近かったので…とは言えませんでした。

実際新しい仕事はいかがですか?

資格がないのでやれる仕事が限られてしまって肩身が狭い思いをすることも多々あります。
しかしやりがいはあります。

30代で転職を考えている方へのアドバイス

もし資格があったほうがいい仕事であれば取っておいたほうがいいと思います。転職先の状況や情報などは前もって頭に入れておきましょう。

★百貨店!丁寧な研修体制がありました

“先輩データ(30代/女性)”
1.前職:美容師
2.転職先: 百貨店販売員
3.転職するために資格などは取ったか? > YES

仕事内容は全く異なるけれども、接客という共通点があったので抵抗なく仕事ができました。けれども、一人の人とじっくり向き合う美容師の仕事と異なり、一瞬で惹き付けて販売を行う短時間での接客ノウハウは身に付けるまで時間がかかりました。

実際新しい仕事はいかがですか?

とてもしっかりしています。会社の上司が手取り足取り、専門的な接客ノウハウを教えてくれるし、百貨店勤務なので、大まかな接客、レジ対応の方法などは営業時間外で早起きでしたがレクチャーもしてもらえ安心でした。

30代で転職を考えている方へのアドバイス

30代だからといって、違う事への挑戦を諦めないで欲しいです。世の中には40代、50代で転職している人たちもたくさんいます。若さに退けを感じるならば、30代は経験してきた糧があります。これは違う職種でも仕事していく責任感や、継続することの大切さなど若くてはわかり得なかった感覚が武器になると思います。まだまだ頑張って下さい!

★調剤薬局の仕事の為に資格を

“先輩データ(30代/女性)”
1.前職:コールセンターのオペレーター
2.転職先: 調剤薬局医療事務
3.転職するために資格などは取ったか? > YES

やっと調剤薬局医療事務の資格をとっても転職活動をしましたがなかなか求人情報がなくて探すのが大変でした。

実際新しい仕事はいかがですか?

子育てしながら仕事をしていますが、思っていたより融通がきくので大変働きやすい会社だと今のところ思っています。

30代で転職を考えている方へのアドバイス

転職する前に転職活動期間など具体的な期間や目的を明確にすることが大事だと思います。

★日本語教師・チャンスはすべてトライ

“先輩データ(30代/女性)”
1.前職:専門商社一般事務
2.転職先: 教育分野(日本語教育)
3.転職するために資格などは取ったか? > YES

日本語教師養成講座受講中から、先輩の話を聞いたり、日本語学校や地域の教室へボランティアに行ったりと、就職に繋がりそうなチャンスにはすべてチャレンジしました。
就職活動を始めるまでに、日本語教師として働くための具体的なイメージを掴み、面接で経験をアピールできるようにしました。

実際新しい仕事はいかがですか?

最初は教育担当の先輩についてもらい、OJTで仕事を覚えました。なかなかうまくいかなかったり、自分のセンスが無いのかとがっくりしたことも多々ありますが、やればやるだけ、学んだことが生きるので、やりがいがあります。

30代で転職を考えている方へのアドバイス

これまでの経歴を「捨てて」、全く別の分野へ飛び込むことに躊躇している方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、これまでのあなたの経歴は決して無駄になりません。
次のお仕事や、これから挑戦してみたい業界が全く未経験であったとしても、仕事の進め方や、他の方とのコミュニケーションのとり方、連絡・相談の方法など、言われなくても自然と身についている技術が大いに役立つはずです。
30代、まだまだ遅くありません。ぜひ、挑戦してみてください。

★コンサルタントへ。推薦もあったので

“先輩データ(40代/男性)”
1.前職:製造業営業
2.転職先: コンサルタント
3.転職するために資格などは取ったか? > YES

知り合いからの推薦もあり、特に問題無く、内定を勝ち取れました。一応、専門分野の情報もちゃんと頭に入れて面接に臨みました。

実際新しい仕事はいかがですか?

30代ではありましたが、年上の人が多い職場だったので疑問点、わからない点は遠慮無く聞くことができ、徐々に仕事も覚えていけました。

30代で転職を考えている方へのアドバイス

わからないことはわからない、と素直に伝え、真摯に人のご指導をありがたく頂戴する姿勢があれば大丈夫です。あくまで謙虚さが重要です。

★自分の作ったものが残る!建設業

“先輩データ(50代/男性)”
1.前職:農業
2.転職先: 建設業
3.転職するために資格などは取ったか? > NO

建設業は、アルバイトなどで行っていたので、スムーズに入ることが出来ました。その後に、資格を取り、スキルアップを図っています。

実際新しい仕事はいかがですか?

しっかりと仕事は教えてもらえましたし、覚えるのも早かったので、重宝されました、そして、資格を沢山取りました。

30代で転職を考えている方へのアドバイス

新しい仕事に魅力をどう感じることが出来るのかが大切だと思います。私の場合は、建設業に変わりましたが、時が変わっても、そこに残る仕事に価値を見つけました。今でも、私の作った建物などが、沢山あることに、誇りをもっています。この様に思うことも大切なことでしょう。自分が将来何をして何が残ったのかは、大切なことだと思います。

 まとめ

 せっかくいままでやってきたことが無駄になってしまうかな、とも思っていたんですが、だからなんだという感じですね!

 はい、それに皆さん無駄にになったなんて思っていらっしゃいませんよ。自分で決めてやってみたことなんですから基本無駄なことなんて一つもありません。

 経験はなんらかの形で生きてくるのでしょうか。

 もちろんです。違った分野であってもいままでやってきたことはすべての糧になりますよ。30代はちょうど社会経験も積んでなんでもできる年齢です。無理な転職をすすめているわけではありませんが、もしやりたいことがあるのなら、迷う年齢ではないと思いますよ。

 そうですね。やりたいことを躊躇している理由がお金と安定というのも寂しいきがしてきました。転職、考えようかな!貯金はゼロだけど。

 おっとそれは聞いていませんでしたよ? なんでなんで?ちょっと待ってー!

 

いかがでしたか? 今回は「30代で違う分野の職種に転職した人」に「転職活動について」と「転職後のこと」について、お話を伺わせていただきました。思い切った転職だけあって 「謙虚に学ぶ姿勢でいろいろ吸収する」「今までの経験も無駄にせず良いところを活かしている」など、転職後も充実して仕事もに就いていらっしゃる方が多いようです。 是非、先輩の体験を無駄にせず、自身のこれからのキャリアや転職に活かしてくださいね。